GET TO SEE LAVA FLOWING! - Sep. 2002 -
2002年の春から、ハワイ島の火山の活動が活発になりました。 現在(2002年9月)、Pu'u'O'oと呼ばれる火口から、 溶岩が活発に吐き出されています。 つい最近まで、冷え固まった溶岩の上を30分以上歩かなければ、 見ることの出来なかった溶岩を 今なら車を停めてから、舗装道路を5分〜10分歩くだけで、 見ることが出来そうです。 これは、見に行くしかないでしょう!と、いうわけで
「溶岩をみるぞ!」
向こうに燃えているのは、Chain of Craters Roadを横切っている溶岩です。
準備 持ち物:夜に行った時は、懐中電灯を宿から借りる。結構、必需品でした。
夜にボルケーノへ行く? か、どうかは、ハワイ島に来ても「どうしようかねえ」と、決めかねていました。 宿はHiloですが、Hiloから車を飛ばしても、Chain of Craters Roadの終点まで1時間半から2時間はかかりそうです。 以前にもChain of Craters Roadは降りたことがあり、道のりがわかっているだけに、真っ暗な道の運転は少し不安でした。
が、宿に泊まり合わせた、メインランドから来たカップルたちは皆、夜にボルケーノに行ったらしいのです。 「絶対、夜がいいよ」「車を停めてから10分くらいしか歩かないよ」「懐中電灯を貸してあげるわ(これは、宿のオーナー氏)」等々の話を聞いていて、「うーん、じゃあ今晩、行っちゃおうかな?!」という事になってしまいました! はたして大丈夫でしょうか・・・・?
CHAIN OF CRATERS ROAD の入り口に辿り着いたのはもうすぐ7時になるころ。 もはや、暗い・・・。ここに到るまで、Kilauea Calderaを右回りで周ってしまう、という失敗をしてしまったので、余計に時間がかかってしまいました。 Chain of Craters Roadの入り口へはParkのゲートから左回りで行った方が、全然近いのですが、前を走る車(どうもレンジャーの見周りだったよう)につられて、右へ曲がってしまったん ですね・・。 夜のHalemaumau Craterの怖いこと・・・!道は絶対、間違えてはいけませんね。
Chain of Craters Roadは始点から終点まで、約20マイルあります。道は緩やかにくねくねとしていますが、ちゃんと2車線だし、特に難しいドライブではありません。 すっかり真っ暗になった道を走っていると、対向車に結構頻繁に会います。前後にも車がいるので、少なくとも一人ではないな、という感じで安心します。 しばらくすると、麓付近に車のテールランプが並んでいるのが見えてきました。が、それとは別に赤い光が不ぞろいに見えます。「あれは、もしや・・・」
LAVA FLOWING (AT NIGHT) Chain of Craters Roadは、道の終点に向って左側の端に縦列駐車で、車を停めるのがルールになっているようです。この縦列駐車の 列は、真っ暗なこの時間にもかかわらず、結構な長さでした。どうにか、車を停めて、溶岩見物へと向います。 この道は舗装道路だし、人が多いので、「溶岩をみるぞ」という感じではありません。道を戻ってきたオジサンは「It’s a show time!」と、叫 んでいました。うーむ、楽しみだぞ。
この時間(7時15分位)でも、レンジャーの方が詰め所(?)に居ます。この詰め所(写真右)を過ぎたあたりから、なんだか熱くなってきます。それに、とんでもないニオイが・・。日本の温泉場のイオウのニオイと、いうよりも、花火の後の火薬のニオイを強烈にした感じです。 なんと、スナックなどのお菓子を売っている車(左写真)が止まっていました。 この少し先に黄色い「立ち入り禁止」のテープが貼ってあります。ここまで、10分〜15分くらい歩いたかな?
「おおっ!」 もう目の前に溶岩が流れていました。みなさん、「立ち入り禁止」なんて全く無視してテープをくぐってらっしゃるので、前に習って溶岩の近くへ・・・しかし、熱い、熱すぎる!! 溶岩側から強風(熱風)も吹いてくるので、オーブンの中にいるようです。溶岩から飛んできた火の粉で、辺りの草が燃え出したりもしています。 でも、暗闇に浮かび上がる溶岩はとても綺麗です。 写真ではあまり熱そうに見えませんが、近くに寄れないくらい熱いんですよ。 溶岩はほとんど止まっているかのように見えます。 ちょっと棒でつっついてみたいところですが、辺りには棒なんかはありません。くれぐれも、足でつっつかないように・・・。
右の写真だと、溶岩から逃げ惑う人々のように見えますが、みんな溶岩見物に少し興奮していて、お祭りのようです。本当にShow Timeだね。 帰る頃(8時ごろ)には、停まっていた車はほとんど帰ってしまって、道はガラガラです。 しかし、真っ暗で自分の車を探すのに一苦労・・なるほど、このために懐中電灯は必要なんですね。 実は、帰り道Chain of Craters Roadの途中で車のギアの調子が悪くなりました。借りた時は400マイルしか走っていない、新車同然だったのに・・・! その上、11号線のGlenwoodからMountain Viewの辺りは大雨で(ここは、いつ通っても大雨だけど)霧まで出てきてしまい、泣きそうになりながらHiloまで辿り着いたのでした。
LAVA FLOWING (AT MORNING) 翌日、また溶岩を見にきてしまいました。 壊れたか、と思った私たちの車も、どうにか動いています。 今日の課題は「海に流れ落ちる溶岩を見る」です。はたして、海に流れる溶岩は見られるのでしょうか? 10時半ごろChain of Craters Roadの終点まで辿り着いたのですが、昨晩と違って車はガラガラです(写真左)。ほんの5、6分歩いただけで、ただ今流れ出し中の溶岩とご対面です。 道のところどころに、右のような看板が立っていて、有毒ガスに対する注意を促しています(写真右)。そういえば昨晩も、気のせいなのか頭痛がしました。
昨晩もくぐった、黄色いテープの向こうには、溶岩が道を横切るように流れています(写真左)。 以前に来た時には、この先の方に車を停めたんだけどなあ・・・もうその道も溶岩の下です。 レンジャーの方の詰め所やトイレなどが移動できるようになっているのが、今回やっと納得できました。
海に落ちる溶岩が水蒸気をあげているのも、見えます(写真下)が、溶岩の海が目の前に流れているので、行くのが ためらわれます。 ちょうど向こうから大きなカメラを持った女性が歩いてきたので、様子を訊くことにしました。 「あんまり熱いし、ガスがひどくて途中から引き返してきたの。海に落ちているところまで行くには、レンジャーの人たち位に装備をしなきゃダメみたいね」 うーん、そうですか・・・。 少しして、レンジャーの方たち(写真左)も、戻ってきました。 その彼女たちにも、危ないから(有毒ガスについて危ないと仰ったらしい)行かないよう、言われてしまいました。 彼女たちは、海から近寄ってきたプレジャーボートのような小型船を「ちょっと、アレ」という風に指差し、なにやら相談を始めたので、退散することにしました・・・。「海に流れ落ちる溶岩を見る」は、断念です。でも、溶岩をみることができて、ラッキーでした。
− RESTROOM − Chain of Craters Roadの終点には、移動できる簡易トイレがあります。男女兼用で、いわゆるぽっとんトイレだそうです(夫、談)。このトイレは当然ながら、灯りがつかないんです。夜にこのトイレを利用した夫は、真っ暗なトイレにかなりびびったらしいです。こんな時にも、懐中電灯は必要なんですね。
溶岩は昼間に見るとこんな感じ
※ 火山活動に伴って、溶岩も日々変化しています。この溶岩を見た2002年が、今のところ、一番ドロドロ溶岩を見やすかったと思います。 溶岩情報は、最新のレポートを参考にしてください。
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