Kipuka Puaulu Trail

(Bird Park)

HIKING AT BIRD PARK         - Sep. 2002 -

 

「バード・パークをお散歩」

カララウトレイルのような、ややハードなトレッキングルートは、

楽しいけれども、その後に疲労を残しがちです。

普段、トレッキングとは無縁な生活を送っていても、気軽に楽しめる

KIPUKA PUAULU TRAIL、通称バードパークへ行ってきました。

 

 

準備

「野鳥公園へ行こうと思って」と、宿のオーナーに相談したら、「雨具を持っていかないとダメだよ」と、忠告されました。実際には雨具が必要なほどの雨は降らなかったのですが、 私たちはラッキーだったようです。雨が多い地域なので、雨具は持って行ったほうがいいでしょう。

また、標高が高い(約1200m)山の中なので、上着を一枚多く持って行ったほうがいいと思います。バードパークに限らず、ハワイ島のボルケーノ・ナショナル・パークは、かなり涼しい 所です。

 

アクセス

バードパークの入り口

11号線をボルケーノ・ナショナル・パークの入り口から約2マイル南、マイルマーカー30と31の間辺りに、山側へ折れるMauna Loa Roadがあります。

この道を約1.6マイル登るとバードパークの駐車場に着きます。

 

トレイルに到着

キプカというハワイ語は「新しく流れた溶岩に囲まれた、古来から生長した森」という意味があります。近藤純夫氏のご著書「ハワイ・トレッキング」によると「新しい生命を感じさせる場所」という意味もあるそうですが、自然に残っているハワイ固有の植物や鳥を多くみることができるトレイル・ロードです。

 

私たちが駐車場に着いた時、白人のカップルがハイキングを始めようとしているところでした。

彼らの重装備(ハイキング・ブーツを履き、蛍光色の登山ウエアを着て、ストックを持ちナップザックを背負っている)を見て、自分たちがあまりに軽装(Tシャツ・短パン、スニーカーで雨具は500円のビニール合羽)なのに不安を覚えます。

 

周回路の入り口。左へ進む。

カップルがさっさとトレッキングルートへ入ってしまった後は、他に来る人もありません。入り口の地図を見ていると、塗装剤で汚れたつなぎを着た、消毒剤を撒くような機材を背負った青年が 息を弾ませて、トレイルロードから出てきました。彼と挨拶をしながらも「ナニシテルンダロ」という疑問は頭を駆け巡ります。寂しいところなので、人をみると安心する反面、不安にも感じるのです。 何しろ、駐車場には私たちの車を含めて、3台しか停まっていません。

車の、外から見えるところに荷物を残さないようにして、私たちもキプカ・プアウル・トレイルへ出発です。

 

 

KIPUKA PUAULU TRAIL

静かな森の道

キプカ・プアウル・トレイルは周回路なので、時計回りに道を進むことにします。トレイルに入ると緩やかな登り坂が続きますが、息を切らすほどでもありません。道はよく整備されていて、迷う心配もなさそうです。しかも道端の草むらには、真新しい蛍光塗料で描かれた矢印が付いています。つなぎの青年はトレイルを整備していたんですね。

静かな森の中は、鳥の囀りだけが響きます。涼しいし、蚊もいないので、とても歩きやすい道です。

 

この道はハワイの森らしく、シダ類が目に付きます(写真 右下)。美しい花にあふれた公園を期待している人には不向きですが、ハワイの昔からの植物を見たい人にはワクワクするハイキングロードです。

森にはシダ類がたくさん

しばらく歩くと「コアの木こちら」の標識があります。周回路を外れて標識に従って進んでいくと、コアの大木が現れました。コアはその木目の美しさから乱獲され 、現在では木の伐採はおろか、自然に倒れた木でも木材として利用することが禁じられていると聞きます。

このコアの大木は、大きなウロが根元付近に空いていますが、コア独特のねじれた幹が天へ伸びています(写真 左)。

コア以外にも大きなティオヒアなど、ハワイの文化を象徴する植物をたくさん見る事が出来ます。

私たちがこのトレイルを歩いたのは午後2時ごろだったためか、イヴィやアパパネなどのハワイ固有種の鳥たちを見ることはできませんでした。

 

大きなティ

鳥影はよく見るのですが、バードウォッチング初心者の私たちには、種類を判別するのはまだまだ難しいです。

でも、鳥の声に囲まれてのんびりハイキングをするのは、心身ともにリフレッシュします。早朝や夕方は、鳥を見やすいらしいので、キラウエアに泊まって、朝一番に散歩に来るのもいいですね。

 

ハワイミツスイは分からなかったのですが、トレイルでは雉の仲間のミヤマハッカン(Kalij Pheasant)を良く見かけました(右下)。この鳥は狩猟対象の鳥です。だからなのか、私たちをみると大急ぎで逃げていきました。

ゆっくり探鳥と植物観察をしながら周回しても、一時間弱のルートでした。

アカカの滝の周回路のような、観光ルートではありませんが、ハワイ固有の動植物に触れたい方にはお薦めのハイキングコースです。

 

 

 

 

 

− RESTROOM −

トレッキングルートの外、駐車場の右手にトイレとピクニックエリアがあります。トイレは掃除がきちんとされていたそうです(夫談)。

お天気さえ良ければ、ピクニックエリアでお弁当を食べるのも良さそうです。

 

※ 文中のコアの巨木は、現在ありません。くわしくは2006年のレポートを。

 

 

森の中をハイキング

 

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