THE WIND IN THE OHIA -May 2007−
ハワイでハイキングを始めた頃、一番行ってみたかった場所が カワイコイのトレイルでした。 それほど難易度は高くないトレイルなようだけど、アクセスが難しい。 いつかはカワイコイに行けるのかなあ。
「たのしい川辺」
とうとうカワイコイへ
モヒヒ・ロードからアラカイ・スワンプを目指した後、ちょっと足を伸ばしてカワイコイ・ストリームまで行ってみることにしました。初めてアラカイ・スワンプへトレッキングした時は、プウ・オ・キラ展望台に戻った頃には、へとへとで、もう一歩も歩けないぞ、と思ったものですが、今日は全然余裕です。私がハイキングに慣れたのか、それとも、モヒヒ・ロード経由の方がラク、ということでしょうか(後者なんだろうな、きっと)。
アラカイ・スワンプへの入口であるアラカイ・ピクニック・エリアから、モヒヒ・ロードを更に進むと、カワイコイ・キャンプ場に着きます。緑の広場が気持ちのいいキャンプ場です。 名前から考えると、ここがカワイコイ・ストリーム・トレイルの入口のようですが、ここは通り過ぎます。カワイコイ・ストリームをずぶずぶと車で横切ると、スギ・グローブ・キャンプに着きます。 こちらのキャンプ場は、やや薄暗くて湿った感じ。もし、キャンプをするなら、カワイコイ・キャンプ場の方がいいかなあ。
カワイコイ・ストリーム・トレイルの入口は、スギ・グローブ・キャンプ場のモヒヒ・ロードを挟んだ反対側にあります。 スギ・グローブ・キャンプ場は、その名前の通り、杉の木が鬱蒼と生える場所です。日本の杉が多く植林されたことから、この名前が付いたそうです。 よく「ハワイは杉がないから花粉症の人にいい」などと、言う話を聞きますが、杉は結構いっぱいあります。でもハワイで花粉症が悪化、などという話は、確かに聞いたことはありませんね。
カワイコイ・ストリームを歩く
さて、カワイコイ・ストリーム・トレイルは、杉林の中へと続いています。川辺をのんびり散歩、というイメージとは、ちょっと違うなあ。 この辺りの杉は、大恐慌時代に植林されたものだそうです。大恐慌というと、かれこれ80年も前の話、杉はかなりの大木になっています。杉の林を歩くのはあきらかにハワイのハイキングではない。外来種うんぬん、という話ではなく、違和感を感じます。
しばらく歩くと、明るい場所に出ました。おおっ、カワイコイ・ストリームだ。 カワイコイ・ストリームは、思ったよりも川幅もあり、ちょっと深そうな川です。もっと沢みたいな感じかと思っていました。水の色が、お茶を煮出したような色なのも、いっそう深い感じがするのかもしれません。この色は、上流の植物から流れ出たタンニンの色であるとのことです。
トレイルはカワイコイ・ストリームに沿って続いています。思い描いていた、のどかな道です。トレッキングというより、お散歩をしに来るのにいい感じですね、でも、お散歩にしては、ここまで 車で来る行程が険しすぎるのですが。 川沿いには、大きなオヒアが生えています。レフアの花が満開です。カウアイでは、イイビイはもうこの辺りでしか見 られなくなってしまった、と聞いています。イイビイの姿は見ることができませんでしたが、声はなんとか聞くことができました。オヒアの木の下で、ずっと待っていたら、イイビイにも会えるのかな。
川は渡らない
1kmほど歩くと、トレイルが川から反れだしました。トレイルが川から離れ出す、まさにその場所には、川の中に大きめの石がゴロゴロしています。カワイコイ・ストリーム・トレイルは、途中から輪を書くような周回路になっています。数字の「6」とか「9」とかのようになっているわけですね。川を2回渡るのではないか、と予想されますが、そのうちの1回がこの場所のようです。「6」とか「9」とかの輪の接続部分がここというわけです。
ところで、カワイコイ・ストリームは、既に友人のSさんが渡っています。Sさんによると、この渡る部分は意外に深いそうです。 運動万能、俊敏なSさんでも、難があった場所です。ここに来る前から「渡れないかも」とは思っていたのですが、実際に目にしてみると、どうして渡ろうと思ったのか、とSさんを問い詰めたくなるほど、激しい水の流れ、そして渡れそうにないビミョウなバランスの石です。 「絶対ヤメヤメ」 既に、アラカイ・スワンプを歩いていて、やっぱり疲れている私たちは「この川を渡るなんて、やっぱりSさんはすごい」と、話しながらカワイコイ・ストリームを引き返したのでした。 川遊びをしていたファミリーにも会いましたが、このトレイルは、お弁当などを持って遊びにくるのが一番いいのかも。
川遊びはちょっとムリだったけど、楽しい川辺でした
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