WHERE'S CHARLEY ? - Apr. 2004 -
ハワイのいろいろなところで、現地のボランティアや、レンジャーによる ガイド・ハイクが行われています。 そのほとんどは、無料、もしくは少額の費用で参加できます。 もちろん、ボルケーノでも、ガイドツアーは開催されており、 もちろん、参加したのでした!
「チャーリーを探せ!」
RANGER-LED WALKS
ハワイ島ボルケーノ国立公園では、レンジャーによるガイド・ツアーが毎日開催されています。ツアーの内容と時間は、毎朝9時にキラウエア・ヴィジター・センターの入り口付近に張り出されるので、ボルケーノに着いたら、まずはチェックです。 ツアーは、車椅子の方でも大丈夫な、お散歩コースから、ペトログリフを見たり、火口を歩いたりする、ややハードなものまで、何種類もあり、出発時間も数回あります。
ツアーのスタート時間の少し前に、ヴィジター・センターを訪れると、センターの職員さんから、建物の前で待つように言われている、参加者らしき人をみつけました。 「ビーチサンダルでも大丈夫?」 赤ちゃんを乗せたバギーを押しながら、参加者らしい男性が質問しています。 「大丈夫だけど、その格好じゃ寒いよ」 赤ちゃんのパパとママは水着でボルケーノに来ていたんです。パパが車にビーチタオルを取りに行きました。ボルケーノは、大体に置いて「寒い」という印象があります。私たちも長袖に長ズボンです。
さて、スタートの時間は過ぎたはずなのに、ツアーは始まりません。いくらハワイ時間でも、ちょっと・・・という感じになってきました。なんと、今日のガイドをするはずのレンジャー氏が、参加者がいないと思って、帰ってしまったらしいのです! 「キャンセルなんて!!私なんか、さっきっから待っているのよ!あなたもでしょ!?」 私:「えっ?ええそうです・・・(うーん、映画の争議シーンみたい)」 ちょっと困った様子のセンターの職員さんに、参加者たちは詰め寄りました。 「ええっと、今日のガイドのチャーリーはどこだい?」 チャーリーは、どうも詰め所にいるらしいよう・・・。
「WE WANT CHARLEY! WE WANT CHARLEY!」 参加者がチャーリーを呼び始めました。ホントに映画みたい。 とうとうチャーリーは、温かい詰め所から、ヤレヤレと言ったふうに呼び出されてしまいました。
チャーリーと歩く まずは、ビジターセンター前のハワイ島の模型を使って、ハワイ島の成り立ちと火山についてのレクチャーです。レクチャーが始まると、少しずつビジターが集まってきました。 私たちが参加しているのは、ビジターセンターからボルケーノハウスの周囲を周って戻ってくるという、一番易しそうなツアーです。 ボルケーノハウスの周囲はシダに囲まれたフラットなお散歩コースになっています。
「このシダを見てください」 チャーリーはシダを指し示します。シダの周囲に集まって、説明を聞く参加者は、赤ちゃんも含めて15人ほど。トレッキングシューズにザックを背負った、ヤル気に溢れたハイカーから(私たちもでした)、赤ちゃんのパパの様なビーチ・スタイルの人まで、いろいろです。一眼レフデジカメで、バシャリバシャリとシャッターを切るご婦人は、シュノーケル用の靴です。
「シダやオヒアは、ハワイに昔から存在する植物ですが、白人が渡ってきてから帰化した植物もたくさんあります。例えば、このカヒリジンジャーですが」 この時期、カヒリジンジャーは、まだただの草むらにしか見えません。チャーリーは花の写真を見せながら説明します。 「ボルケーノには、はじめたった数株のカヒリジンジャーがあるだけでした。しかし、わずかの間にボルケーノじゅうに繁殖し、固有種の存在を脅かしています」 カヒリジンジャーは、ボルケーノの至る所で目にします。レンジャーの方がカットした跡も見ましたが、焼け石に水という気もする位です。
「植物だけではなく、鳥もまた帰化種により絶滅の危機にあります。ハワイのミツスイを脅かしているものは何でしょう?」 「ヘビかしら」 「ヘビじゃないよ、マングーズだよ」 「そうです、マングーズはネズミを食べるために、ハワイに連れて来られたのですが、ネズミは夜行性で、マングースは昼間に活動するため、ネズミはあまり食べずに鳥を食べてしまったのです」 「えー、なんでマングースを連れてきたんだ」
「バカな話だなあ」 ・・・・いつも思うのですが、参加者のみなさんは、ナイスなリアクションで、いっしょに参加してとても楽しいです。
ツアーはハレマウマウ火口を見ながらボルケーノハウスの西側に出ました。少し雨が降ってきて、寒くなってきました。参加者は、トレイルの脇から噴きだすスチームで暖をとったりしています。 「あったかくて、離れたくないわねー」 ちょっとハワイとは思えない光景です。 チャーリーのツアーは、約1時間で終了しました。みんなチャーリーに拍手して解散です。チャーリー、わざわざ出てきてくれて、ありがとう!
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