AROUND THE EASY TRAIL -Sep.2003−
飽きっぽい性格なせいか、行って帰ってくるタイプのトレイルよりも、 ぐるっと周って出発点に戻ってくる周回路タイプのトレイルの方が好きです。 「どこを歩こうかな」と、考えるときも、まずは周回路を探してしまいます。 しかも「15分で周れるって」と、聞けば、ちょっと寄り道して・・・。
「ぐるぐる周回路」
KOKE'E NATURE TRAIL
コケエ・ネイチャー・トレイルはコケエミュージアムの「裏山」を歩く 「トレッキング」というより「お散歩」なコースです。 まずは、コケエ・ミュージアムの売店で「Native Plants on the Nature Trail」という小冊子を買います。これは、コケエ・ネイチャー・トレイルにある(たぶん、植樹された)植物の説明が書かれており、この小冊子内の項番はトレイル内の植物の番号とマッチしています。
小冊子を買おうとしたら 「この本は、裏のトレイルの説明書よ。本当に買うの?」 と、売店のお姉さんに念を押されてしまいました。$1.5というお手軽な値段だから、植物ガイドブックと間違えて買っていく人が多いのでしょうか。
コケエ・ミュージアムに向かって左側から、トレイルはスタートします。 「えっと、番号番号・・・あ、あった!『2』だ!」 「既に『2』なの、『1』は?」 「いち、いち、いち・・・・『1』は、見当たらないよー」 早くも番号をみつけられないまま、冊子の項番と照らし合わせて植物を探します。ちょっと、フィールドアスレチックのようです。 「『2』は『プキアヴェ』だ」 「この草かなあ」 「・・・さあ」
冊子には、イラストが少々載っていますが、全部の植物のイラストが載っているわけではありません。その上、トレイルは整備がちょっと・・・という感じなので、どれが該当の植物なのか、もしかして「おお、これが固有種の××」と関心して見ているのは、実は外来種の雑草なのか分かりません。
「冊子によると、『3』はコキオ・ケオケオだ」 「ああ、それなら分かるよ!」 「・・・・『3』がみあたりません〜」
該当の植物を見つけても、花が咲いていないので、いまひとつだったり、大きな木のはずが、まだほんの苗だったりで、植物園のような雰囲気を期待してはいけないようです。 むしろ「自然のなかで、いかに見たい植物を探すか」というトレーニングの場と思えば、なかなか楽しいかもしれません。だから、下草を刈ったりせずに、自然のままにしているのかも!(たぶん違う)
それでも、大きなコアの木を見つけたりしながら、コケエ・ミュージアムから少し離れた芝生の広場まで出てきました。植物を観察しなければ、10分程度で歩けるでしょう。 このトレイルは、植物発見の練習をしたい人、トレッキングの雰囲気を味わいたい人、それに数字がやっと読めるようになったお子さんといっしょの散歩にも、むいているかな。
ILIAU NATURE LOOP
ククイ・トレイルの入り口にあるイリアウ・ネイチャー・ループは、コケエ・ネイチャー・トレイルよりは長めのトレイルですが、それでもお散歩コース程度な距離です。 550号の脇に車を停めて、トレイルへと下りて行きます。ククイ・トレイルを歩くトレッカーの車や、時にはハンターの車も停まっていることがありますが、何もないところなので、ちょっと見逃してしまうかもしれません。 トレイルの入り口にあるベンチから右回りで歩きます。ややアップ・ダウンがあるものの、息を切らすほどでもなく、楽に一周できそうです。剥き出しの赤土の上を歩くので、雨上がりなどは滑りやすいかもしれません。
さて、トレイル名の「イリアウ」とは、ハワイ固有種の植物の名前。マウイのハレアカラや、ハワイ島のマウナケアに育つシルバー・ソード(銀剣草)と同じ仲間の、カウアイの固有植物です。 「イリアウ、ってこれだよね」
「まだ花が咲かないのと、咲いて枯れたのはあるけど、花が咲いている状態のはないねえ」 シルバー・ソードの花を見ることが難しいように、イリアウの花も見ることが難しいようです。
このトレイルは、ワイメアキャニオンの絶景も臨めます。 5月に再訪したときは、何本も滝を見ることもできました。ワイメア・キャニオン展望台のように、観光客でいっぱいではないので、静かに景色を眺めることができます。
また、5月下旬に行った時は、開花したイリアウをたくさん見ることができました。珍しい花なので、5月下旬から7月上旬にカウアイに行かれる方は、ぜひ見に行ってください。 お散歩感覚で、15分ほどで一周できますが、日を遮る木などがあまりないので、帽子は必須。 また、ハンティングを終えてビールを飲んでいるハンターなどにも出あったことがあり、道路からは見えない場所でもあるので、少し気をつけたほうがいいでしょう。
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