part 3

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PART1(A〜C) PART2(G〜H) PART4(K〜L) PART5(N〜P) PART6(S〜U)



'ILIAHI

Hawaiian Name:’Iliahi,La’au ’ala/English Name: Sandalwood/和名:ビャクダン(白檀)

 

サンダルウッドは、インドから東マレーシア、オーストラリアや太平洋の島々に分布しています。花は、緑がかった黄色、オレンジ、薄紅色、赤紫などの様々な色があるそうです。ハワイでは、4種の固有種がありました。

ハワイ語の名前のイリアヒは、”Ili(hide)−ahi(fire)”で、「火を隠す」という意味です。この名前の由来には、マウイアラエ・ウラ火を獲得する伝説があります。

もうひとつのハワイ語の名前のラアウ・アラは”La’au(tree)−’ala(aromatic)”で「芳香の木」という意味です。白檀は日本でも扇子などに使われるいい匂いのする木ですが、その香りから、昔から金や宝石と並ぶ価値を持っていました。

ハワイでもタパなどにイリアヒの香りを移したりしていましたが、入植した白人が白檀貿易を持ちかけた時には、どうして彼らが、それほどにも白檀を欲しがるのか分からなかったようです。

当時、主要な白檀の採取地であったインドでは、既に白檀は希少なものになっていました。ハワイの王や権力者は、イリアヒで欲しい物が手に入ることを知り、ハワイ中のイリアヒを切り出しました。イリアヒを巡る貿易は、白人たちにとって有利なもので、西洋的価値について無知だったハワイの人々を、言わばカモにしたようなものだったようです。王たちは 、船いっぱいの白檀と、西洋の銃や、古い軍服や、装飾品を交換しました。

ハワイアンたちは、イリアヒを伐採するために、過酷な労働を強いられました。当時は、馬やロバなどの家畜もいなかったため、山から大量のイリアヒを、港まで人間が背負って来なければならなかったのです。王たちが決めた量のイリア ヒを集めるまで、人々は家に帰ることも許されなかったため、タロ畑は荒れ、深刻な飢饉まで起きてしまいました。

ハワイのイリアヒは、伐採から逃れた少数が生育しています。しかし、現在もヤギなどの食害によって、絶滅の危機にあることは変わりないのです。

 

<写真の撮影場所>ハワイ島:エイミー・グリーンウェル民族植物園

 


ILIAU

Hawaiian Name:Iliau

 

開花したイリアウ

マウイ島のハレアカラや、ハワイ島のマウナケアで育つ高山植物のSilversword(銀剣草)は、よく知られたハワイ固有種ですが、同じ仲間のイリアウはあまり知られていないようです。

ミツバチが来ています
花の部分をアップで

イリアウはシルバーソードと同じキク科の植物で、カウアイの固有種です。海抜500mから1000mの乾燥した地域や森林が開けた広場などで見られ、4m以上の高さにまで育ちます。

花の開花時期が5月から7月で、クリーム色の大きな小菊のような花を放射状に付けるようです。花を付ける前のイリアウは観葉植物のようで、全く形状が違い、花が咲いた後は、すぐに枯れてしまいます。

イリアウも多くのハワイ固有種同様、ヤギの食害にあい数を減らしています。

 

’05年の5月末にイリアウ・ネーチャーループで開花しているイリアウを見ることができました。小菊を集めたような不思議な形に開花します。花にミツバチが来ていましたが、よく見ると小さい虫たちもたくさん集まっていました。

 

 

 

 

<写真の撮影場所>カウアイ島:イリアウ・ネイチャー・ループ

 


'ILIMA

Hawaiian Name:’Ilima,’Ilima papa

 

中心にあるのがイリマの花

周囲の楕円の葉は別の植物です

イリマは、オアフ島のレイの花です。

イリマのレイは「ロイヤル・レイ」とも呼ばれハワイの王族に愛されました。また、イリマは園芸用(レイを作るため)として、ハワイの人々が育てた、数少ない植物でもありました。

レイメーカーたちは、日が昇る前にイリマの花を摘み集めますが、イリマのレイを作るためには、一連のものでも700もの花を摘まなくてはならないそうです。 イリマ摘みで集めた、あまり綺麗でない花や蕾は、子供たち用の下剤に使いました。

イリマはハワイの海岸線から海抜2000m付近までの地域で育ち、ほとんど1.5m以下の茂みですが、まれに3mを越すこともあります。花は3cmほどの小さいもので、鮮やかな黄色からオレンジ色をしています。

”Ilima-papa”のpaは、「平らに」という意味がありpapaは、その強調の意味になります。イリマは、地面を這うように平らに繁殖しているのを、よくみかけます。海岸線などで、黄色い花が地面に広がっているところをみつけたら、イリマかもしれないので、近寄ってよく見てみるといいかもしれません。

イリマには、マウイがクナ・ロアを殺し、母のヒナを水没する洞窟から救ったとき、ヒナはイリマのレイを付けて喜びを表した、と言う伝説があります。

また、イリマはエマ女王が愛した花としても知られています。エマ女王は”Liho liho(彼女の夫のカメハメハ4世の名前)”という美しい歌を作りましたが、これは”Beautifl Ilima”という名前でよく知られています。

イリマは、植物園などでも展示されていますが、カウアイ島のマハウレプなど、海岸沿いのハイキングで、しばしばイリマの群生をみることができます。

 

<写真の撮影場所>カウアイ島:キラウエア・ライトハウス周辺/ハワイ島:セディ・シーモア・ボタニカルガーデン

 


  


JACARANDA

English Name:Bule Jacaranda/和名:桐擬き、紫雲木

 

満開のジャカランダ

花が落ちるように散っていました

アルゼンチンやブラジルなど南米が原産のジャカランダは、海抜600mから1200mの地域に生育し、木の高さは3mから15mほどにもなります。

ハワイではマウイ島のクラ地域がジャカランダで有名ですが、ハワイ島でもコハラやコナの高台やワイメアで見ることができます。

ハワイ島で、私は4月下旬にジャカランダを見ましたが、2月下旬でも既に咲いていたそうです。イースターの季節に花をつけ、ハワイでも春を告げる花と言われています。

ハワイや南米に渡った日系人に愛され、春に咲くことから桜や、その色から藤の花などに例えられました。近年、日本の各地でもジャカランダの並木通りなどができ、苗も市販されているようです。

 

 

 

<写真の撮影場所>ハワイ島:ブルー・スカイ・コーヒーのビジターセンター付近

 

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