AHALANUI BEACH PARK
「ハワイ島に温泉の湧くビーチがある」という話は、よく知られていますが、そのビーチで泳いだ人は、あまりいないようです。というのも、当の温泉のあるカポホは、日本人観光客は、あまり訪れない場所だからです。 最近でこそ、カラパナにオーシャンエントリー展望台ができたので、観光に行く人も増えましたが、カポホのあるプナ地区は、ハワイ島のなかでは、観光客も素通りする場所だったのではないでしょうか。
その温泉のあるビーチ、アハラヌイ・ビーチ・パークは、プナの海岸線沿いの道、137号線沿いにあります。椰子の木がたくさん並ぶ入り口付近に、駐車場がありますが、キャパシティがそれほど大きくないので、週末などはすぐに満車になってしまうようです。また、プナ地区は車上荒らしのウワサをよく聞くので、車内に荷物を残さないことも大切です。
海に面したプールのような入り江が「温泉」です。水温が32度ということなので、日本の温泉のように熱々ではありません。じんわり温かい程度。海で泳ぐと身体が冷えるのに対し、ちょっとぬくぬく。シュノーケルをしていると、温かい場所と、そうでもない場所があることに気がつきます。あまり多くはありませんが、魚もいます。
海とプールの間は、コンクリートの防波堤で仕切られています。海はかなり波が荒く、防波堤に波が打ち付けています。防波堤の隙間から波が入ってくるので、この温泉は塩水です。でも、切り傷などがある場合は、ここで泳がないほうがいい、とも聞きます。 ライフガードもいて、シャワーもあるのですが、トイレは簡易トイレしかありません。近くに商店もないので、ピクニックに行くときは、飲料水や食べ物をあらかじめ用意してきたほうがいいですね。
'ANAEHO'OMALU BEACH
通称A−Bay(エイ・ベイ)と呼ばれる、アマエホオマル・ビーチはワイコロア・リゾートの前にあるシュノーケルもできるビーチです。 ビーチ沿いにフィッシュポンドが2つ並んであり、キングス・トレイルも近いこの辺りは、古代ハワイアンにとって重要な場所であったことが伺えます。
フィッシュ・ポンドを囲むように、椰子の木がたくさん植えられています。サンセットにはフィッシュ・ポンドを挟んで、椰子の木の向こうに落ちる美しい夕陽を見ることができますが、椰子は実が ついたままなので、実が落ちてこないかビクビクしながら、フィッシュ・ポンドの縁を歩かなくてはなりません。
A−Bayの北には、ヒルトン・ワイコロアまで延びる海岸線沿いの道もありますが、南へ向かうビーチ沿いを少し歩いてみました。 少し歩くとビーチは緑がかった砂が混ざっていることに気が付きます。 ハワイ島の南端にはグリーンサンド・ビーチがありますが、アクセスはなかなか難しいところです。 こちらは緑の色はイマイチですが、簡単なアクセスでグリーン・サンドを見ることができます。しかも、私たちは日光浴に来ていた、海ガメにも会うことができました。
BANYAN DRIVE
ヒロ湾に面して突き出た半島に、ヒロの主なホテルが並んでいます。その裏手を走る道が、Banyan Driveです。 11号線と19号線が直角に交わる交差点からバニヤンドライブへと進むと、大きなバニヤン樹が道の両脇に続きます。 日の遮られたバニヤン・ドライブを通ると、密林の中を走っているような感じがします。
’30年代始めに、バニヤン樹の通りを作ろうとした時、ちょうどヒロでは映画撮影が行われていました。そこで、バニヤン樹を有名人に植樹してもらう、ということになったのです。 バニヤン・ドライブに植樹した名士の名前は、それぞれの木のプレートを見るとわかります。ベイブ・ルース、フランクリン・ルーズベルト、リチャード・ニクソン・・・という名前を探 しながら歩くのもいいですね。 バニヤン・ドライブは、ココナッツ・アイランドへの入り口を過ぎ、リリウオカラニ公園に沿って続きます。 SUISANまで来ると、道の名前が変わってLIHIWAI St.です。
観光ツアーが頻繁に訪れるレインボーフォールを過ぎ、更に1kmほどWaianuenue Ave.を登ると右手にボイリング・ポットへの入り口がみえてきます。 ここは、WAILUKU川のレインボーフォールの上流にあたり、川の流れが激しく岩に当たって、まるで湯が沸騰しているように見えるため、ボイリング・ポットと呼ばれています。
駐車場も広く、大型バスを停めるスペースもあるのですが、観光ツアーはここまで来ないのか、私たちが訪れた時は、数組の個人の観光客がいるだけでした。
岩に当たった水が沸騰したように見えるということは、岩がごろごろしていて、流れが急ということです。もちろん遊泳禁止になっています。 しかし、数人のローカルの男女が、川へのダイビングに興じていました。 特に一人の青年は、背面飛び込みや、回転飛び込みなど素晴らしい大技(?)をきめていました。楽しそうだけど、伝説のクナのように、レインボーフォールまで流されたら大変です。 展望台から左手奥にみえる滝は、PE'E PE'E滝です。 川岸近くまで崖を降りていくこともできますが、やや急で滑りやすいので、注意してください。
CHAIN OF CRATERS ROAD
ボルケーノ・ナショナルパークから、海へと下る道を、チェーン・オブ・クレーターズ・ロードといいます。 道の終点(デット・エンド)までは約32km。距離もかなりある上に、行きはダウンヒル、帰りは登りの道なので、ガソリンの量と時間は余裕を持ってドライブしたいものです。
ボルケーノ周辺の森を抜けると、一気に視界が開けて海と溶岩の台地を見渡すことができます。もし、夜間なら海に向かって左手遠くに、赤い溶岩が見えるでしょう。 この道の一番低い場所は、海からすぐ近くにあり、地元の人たちが釣りをしていることもあります。また、遮るものが何もないので、海風がとても強いこともあります。
道は溶岩によって寸断されています。かつて、この道はパホアを経由してヒロまで続いていたそうです。 道の終点には、ナショナルパークのレンジャー・ステーションが設けられています。このステーションは可動式。いつ溶岩がステーションに迫ってくるか分からないですものね。トイレもありますが、このトイレももちろん可動式。
さて、現在(2006年)は、ここから流れている溶岩や海に落ちる溶岩を、歩いて見に行くことができます(下記の「※」参照)。 この辺りの溶岩はパホエホエ(滑らかな溶岩)ですが、パホエホエと言っても、ゴツゴツしていて歩きにくく、油断をすると転んでしまいます。溶岩の上に付いている、黄色い反射板を目安に歩きましょう。
2006年の4月には、海に落ちる溶岩(オーシャン・エントリー)が見えるポイントまでは、片道20分ほどでした。 数キロ先に水蒸気をあげて海へ溶岩が流れ込む様子を見ることができます。昼間は、膨大な水蒸気が見えるだけですが、暗くなると水蒸気の中にオレンジの炎がはっきり見ることができ、とても綺麗です。 もちろん街灯などはひとつもないので、夜の溶岩見物には懐中電灯は絶対必要です。
※ 2007年頃から溶岩はチェーン・オブ・クレーターズ・ロードではなく、カラパナに近い側から流れるようになりました。2008年春からカラパナには、オーシャン・エントリーを見学できる展望台も出来ています。 カラパナ側から見るオーシャン・エントリーの様子はこちら。
ヒロ湾の東端、ホテル群のはずれにココナッツアイランドはあります。 ハワイ語ではモクオラ(癒しの島)と呼ばれるこの島は、ココナッツアイランドの名前のとおり、椰子の木がたくさん生えている小さな島です。
リリウオカラニ・ガーデン近くの駐車場から、桟橋で島まで歩いていけるので、朝の散歩や、ランチボックスを持ってお昼を食べに行くのに最適です。 海風に吹かれながら、お昼を食べていたら、やっぱり昼ごはんを持ってきたロコと挨拶。彼とテーブルをシェアすることになりました。
水遊びをする子供たちもいて、ローカルのピクニックエリアにもなっているようです。
テレサ・ブライトのアルバム「QUIET GIRL」の1曲目、「ON A COCONUT ISLAND」を思わず口ずさんでしまいたくなるのですが、この歌のように、うるさい船もあまり通らず、車道からも離れているこの島は、静かでとても気持ちのいいところです。 メリーモナークの時には、ココナッツアイランドでフラのエキジビションもあるそう。 ここから見るダウンタウン・ヒロの風景も素敵です。
HILO ARBORETUM
ヒロの街を斜めに走る、Kilauea Ave.は、道幅も広く交通量も多い道です。 そのキラウエア・アベニューをドライブしていて、こんもりとした森が見えたら、それがヒロ植物園です。
ヒロ植物園はDivision Forestry & Wildlifeのオフィスに併設された広い敷地に、たくさんの種類の木々が植えられています。
まずは、オフィスに行って、園内の地図と植物についての説明が記された資料を貸してもらいましょう。園内の木には番号札が付いており、資料の地図に付けられたナンバーと、説明文のナンバーを 、照らし合わせながら園内を見て回れます。
展示された木は世界各国から集められたもので、ハワイの固有種がいっぱい、というわけではありません。 果物用の袋を頂いて、園内で実生している果物を一袋まで獲っていいことになっている、と聞いたのですが、袋は頂けませんでした。そもそも、訪れた4月下旬には、あまり実生している植物はなかったからかもしれません。
入園料無料なので、ピクニックや、お子さんを走り回らせる目的などで訪れるのもいいでしょう。ハイビスカスなどの花はあまり展示されていないため、花を見る目的の方にはがっかりされるかも。 開園しているのは月曜から金曜までの、8時から15時です。虫除けスプレーも、忘れずに。
HONOLII BEACH PARK
ダウンタウン・ヒロからハマクアコーストへ向かって、5分ほど北上すると、ヒロのメイン・サーフ・ポイントのホノリイ・ビーチ・パークがあります。 ビーチはトイレやシャワーなどの設備も整っていますが、ここへ泳ぎに来る人はほとんどいないよう。ここは、サーファーのためのビーチです。
サーフスポットの少ないハワイ島では、他の島ほどサーファーを見かけませんが、このビーチ・パークには、たくさんのサーファーがやってきます。 ポイントは河口の左手で、早朝、出勤前(?)のサーファーがグーフィーのいい波に乗っているところを、よく見かけます。
ホノリイ湾に流れ込む川の上流に、水力発電所が建設される計画があったそうですが、サーファーたちの力で撤回されたという経緯もある、大切なサーフポイントです。 夕方、ビーチで波乗りを見ていたら、ロングボードを持ったロコのサーファーが挨拶をしてくれました。ヒロのサーファーはフレンドリーと聞きますが、そうかもしれないな、と思う出来事でした。 ビーチから続く、ホノリイ湾を迂回する細いワンレーンの道は、片側が崖のシーニックルート。なかなかに美しい、でもドライバーはよそ見できない道です。
KALAKAUA PARK
ヒロには大きな公園がいくつかあるのですが、ダウンタウンには、あまり大きな公園はありません。フェデラル・ビルディングの向かいにある、カラカウア・パークは、小さいけれど居心地の良さそうな公園です。 ここには、カラカウア王の像があります。ハワイ統一、最初の王であるカメハメハ王の像は有名ですが、ハワイ最後の王、カラカウア王の像は、あまり見に来る人がいないようです。でも、せっかくヒロに来たら、ぜひメリー・モナークの像を見に行かないと。
カラカウア王の像の右にあるタロは、土地と人々の絆を示し、左手に持つイプは、王が復活させたハワイの文化、チャント、フラを示しています。公園内の木々の中には、このカラカウア王の時代に植えられたものもあるそうです。
KALOPA STATE PARK
ホノカアの東、山側にカロパ州立公園はあります。ハワイ固有の森の復元が試みられている広い保安林です。 キャンプ用の広場の周辺には、キャビンもありキャンプをする施設が整っています。コキオ・ウラなどのハワイ固有種の植物をはじめ、いろいろな植物が植えられています。
広場でもたくさんの植物を見られるのですが、キャンプ広場の奥にあるカロパ・ネイチャー・トレイルでは、更に多くの植物を見ることができます。
トレイルは一周1kmちょっとの、起伏もないお散歩コース。トレイルでは、(たぶん)マカデミアナッツの殻が敷かれていて、大変歩きやすかったです。 鬱蒼とした森の所々には番号札が付いています。入口付近に置いてあるガイドマップと、この番号札を照らし合わせて、植物の名前が分かるようになって います。
このネイチャー・トレイルでは、道に迷ってしまい側道のような場所に出てしまったり、明らかに野ブタ(柵があり入ってこれない、と聞いていたのですが)と思われる鳴き声を聞いたりと、お散歩コースの割にはドキドキするような場面もありました 。 運が良ければ、ハワイミツスイも見られるらしいのですが、私たちが見かけた鳥は、ノーザン・カーディナル、ミヤマハッカン、シチメンチョウ、ガビチョウ。オヒアの大木やシダに囲まれたちょっと薄暗いトレイルでした。
KA MALA HO'OLA
TEX DRIVE-INの駐車場には、「KA MALA HO’OLA(LIFE GIVING GARDEN)」というガーデンがあります。
このガーデンは、LIFE GIVINGという名前が付いている通り、食べられる実の成る植物が多く植えられているようです。コーヒーの木やパパイヤ、レモン、パンの木、バナナなど、小さなお子さんも喜びそうな植物がたくさんあります。
ハマクアコーストの長いドライブの合間に、ガーデンをブラブラして、一息つくのにも最適な場所でしょう。 植物も大変よく手入れされているので、ハワイっぽい花を見たいな、という方も、マラサダを食べるついでに寄ってみるのもいいですよね。
カメハメハ大王像は、ハワイに3つあります。 よく知られているのは、オアフ島のイオラニ・パレスの前にある像ですが、あとの2つはカメハメハ大王の生地であるハワイ島にあります。
−HILOのカメハメハ大王像−
ヒロ市内Kamehameha Ave.沿いのワイロア川州立公園前に像があります。 Kamehameha Ave.を走っていると、山側少し奥の方に見えます。駐車場は、このカメハメハ像の裏手にあるので、迂回して停めましょう。 ホノルルのカメハメハ像と違って、あまり写真撮影をしている観光客はみかけません。 HILO BAYを見晴らせるたいへんよいロケーションにカメハメハ像は立っています。
−HAWIのカメハメハ大王像−
Akoni Pule Hwy.の23マイルマーカー付近、山側に見えます。 一般にハヴィのカメハメハ像と言われていますが、実際にはカパアウに立っています。 このカメハメハ像はパリで制作された後、運搬中に南大西洋に沈んでしまいました。改めて作った2つ目の像がホノルルの大王像です。 その後、サルベージされたこのカメハメハ像は、大王の生地であるHAWIに置かれることになりました。
大きな木のある小さな公園が近くにあって、ランチボックスを広げている人たちがいました。 駐車場は、この公園の裏手、警察署(だと思う)の前にあります。トイレもあるので、ドライブの休憩ポイントにいいですね。 隣にある建物(「老人会の建物ですよ」と伺う)の前で、受付のように座っている日系2世のご婦人と暫く雑談。「日本語を話すこともなくなってねえ」と、仰られていました。 ヒロよりもさらに静かなところです。
KOLEKOLE BEACH PARK
アカカの滝から流れた川が、海へと注ぐ場所に、コレコレ・ビーチ・パークはあります。ホノムの街の少し北です。
ハイウェイをそれて、細い道を下っていくと川沿いにピクニック・エリアが広がっています。 19号線が走るコレコレ橋がビーチ・パークの上を横切っているのが、ちょっと面白い風景です。川には小さな滝があり、泳ぐよりもピクニックにいい場所のようです。
私たちが訪れた時は、小雨模様の天気。ボディ・ボードを抱えた男の子が、海へ向かって歩いて行きましたが、ほとんど人気はありません。 橋脚の補修工事をしばらく眺めて帰ってきました。 お天気だったら、気持ち良さそうなんだけどな・・・。 キャンプ場でもあるので、BBQの設備やトイレもあります。
コナは西側に遮るもののない海が広がっている街
なので、夕陽の絶景としても有名です。 もちろんコハラでもワイコロアでも海に落ちる夕陽を見ることはできます。
しかしあえて、カイルア・コナで夕陽をみよう!コナで夕陽が沈む時にキスをすると永遠に結ばれる(ホント?)!! と、恋人を連れて行っても、カイルア・コナの街中は騒がしいし、もしかしたら肝心の夕陽はあの岬に沈んでしまって、海に落ちないかも・・などと言っている間に、日は暮れてしまうなんてこともあるんですね。
そこで、私のとっておきです。 この写真は、コナのBorders Bookstoreのラナイから撮りました。撮影したのは9月中旬です。 コナのボーダーズは19号線が11号線と名前を変えてすぐの山側にあります。海までは遠いのですが、海に落ちる夕陽をばっちりみることができます(しかも座って)。 おいしいコーヒーを飲みながらコナ・サンセットを恋人と一緒に眺めるのはいかがですか? ただし写真でもわかるように、季節によっては立ち木に邪魔されて夕陽が見れないかも・・・そのときはご容赦願います。
LAUPAHOEHOE POINT
19号線からそれて、綴れ折の道を海へと下っていくと、ラウパホエホエ・ポイント・ビーチ・パークがあります。
海に突き出した岬から、断崖を落ちる幾つもの滝と、波しぶきをみることができます。お天気のよい日には、ピクニックに来るにはとてもいいところでしょう。
ラウパホエホエは、「LAU(葉)PAHOEHOE(溶岩)」という土地の名前の通り、マウナ・ケアから流れた溶岩でできた半島です。ハワイ島の東海岸、ハマクア・コーストは、海岸線が切り立った崖になっている所がほとんどで、海からアクセスできるポイントはあまりありません。 かつて、ラウパホエホエ・ポイントは、船が着ける場所として、栄えた土地でした。
しかし、1946年にハワイを襲った津波が、半島にあった集落と学校を破壊してしまいました。 犠牲者の多くは、学校の先生と生徒だったそうです。ビーチ・パークにある津波の碑には、幾つもの日本名が見られます。当時は、ラウパホエホエは、サトウキビ・プランテーションで働く人々の村であり、多くの日系人が住んでいたのでしょう。
19号線のマイルマーカー25と26の中間にシーニック・ポイントがあり、半島を見下ろすことができます。津波の後、ラウパホエホエの街は、このシーニック・ポイントより山側の地域に移設されたそうです。
LAVA TREE STATE MONUMENT
パホアを過ぎてハイウエイ132号を進むと、大きな木々が道路を囲むように並んでいます。このツリー・トンネルの道は、ハワイ島で他にあまり見ない場所でしょう。ラヴァ・トリー・ステイツ・モニュメント、溶岩樹公園はこの気持ちのいい道沿いにあります。
1790年の溶岩流出によって、溶岩に呑まれたオヒア・レフアが溶岩樹として残っています。ハワイには、火の女神ペレがオヒアの森を燃やした、という伝説がいくつもあり、まさにその伝説のような場所が、この溶岩樹公園です。公園は、ゆっくり歩いても30分はかからない周回路になっていて、のんびり森林浴にもいい場所・・・の、はずですが、実際は蚊も多く、少し薄暗い森の中を、小走りに歩いてしまいます。
溶岩樹は主に入り口に近い場所にあり、空洞になった木の中を覗くことも出来ます。 また、公園内の木々には、びっしりとモンステラが生えていて、ちょっとぎょっとしたりもします。日本でも観葉植物として人気のモンステラは、「モンスター」が名前の由来と言われるほど、繁殖力が強いので、ほとんどモンステラに侵略されてしまったような木もみかけます。 それにしても、一度は溶岩に焼かれた森が、今はこんなに深い森になっていることを考えると、粘り強い植物の威力を感じます。
MAUNALOA MACADEMIA NUTS VISITOR CENTER
マウナロアのマカデミアナッツは、誰でも一度は食べたことがあるのでは、ないでしょうか? あの青いパッケージのマカデミアナッツの工場兼ビジターセンターは、ヒロの少し南、 11号線から、その名もマカデミア・ロードを進んだ所にあります。
工場へ向かうには、キラウエアからヒロへ向かう方が、マカデミア・ロードへ曲がる目印(右下)は、わかりやすいでしょう。 工場を見学できるほか、お土産やさん(スーパーで買ったほうが安いかな?)があり、ハワイ島一日ツアーの大型バスも頻繁に訪れるポイントです。スナックを売っているコーナーもあり、トイレ休憩にも最適なところです。
でも、私がここへ行くのは、ヴィジターセンター内にある、ハワイのポピュラーな植物を集めたガーデンが目当てなんです。
パンの木やグアバなどのハワイアンキルトのモチーフでお馴染みの植物を始め、コーヒーやスターフルーツ・パイナップルなどの食用となる植物、ブルージンジャーやレッドジンジャー、バード・オブ・パラダイスなどの観賞用の植物 が裏手の庭に植えられています。有料の植物園にわざわざ行かなくても、充分ここでハワイの植物を楽しむことができます。
もちろんマカデミアナッツの木も植えられており、落ちたナッツを近くの石で割って食べることも可能です・・・たぶん落ちている実は、アトラクションとして食べてもいいんだと思います・・・近くに手ごろな石もあるし・・・。
MAUNALOA & MAUNAKEA
ハワイ島の4千メートルを超える、2つの山、マウナロア(写真奥)とマウナケア(写真手前)です。 南にあるのが、ハワイ語で「長い山」という意味を持つマウナロアで、標高4169m。現在も活動する活火山です。 北にあるのが、天文台が山頂に建つ「白い山」、マウナケアです。標高4205mのこの山は、ハワイアンの聖地のひとつであり、この4000年ほどは火山活動はしていません。
さて、この写真はヒロからカフルイへ向かう飛行機の中から撮影しました。ハワイ島へ滞在する多くの人は、コナ空港を利用するようですが、ヒロ線の方が飛行機から見える景色は格段に 良いように思います。 飛行機からは、美しいヒロの街やワイピオの谷間を空から眺めることが出来ます。 マウナケア山頂の天文台もはっきり見えます。ネイバー線の多くがホノルルからの往路は、進行方向左手に座るほうが景色が良いのに対し、ヒロへ向かう飛行機では右手のほうが良い景色です(復路は反対側ですね)。
ONIZUKA CENTER FOR INTERNATIONAL ASTRONOMY
マウナケアの中腹付近には、通称オニズカ・ビジター・センターと呼ばれる案内所があります(写真@)。センターは1986年のスペース・シャトル、チャレンジャーの事故で亡くなった、エリソン・ショウジ・オニズカ氏のお名前を冠しています。エリソン・オニズカ氏は、ハワイ島ケアラケクアの出身。ビジター・センターには、オニズカ氏の碑が立っています(写真A)。通常、9時から22時まで開いていますが、流星群などの天体ショーがある夜は、一晩中オープンすることもあるそうです。毎週(第一から第四まで)土曜の夜は、特別なプログラムも開催されています。
センターでは、マウナケアや天文に関する展示、ビデオショーなどを見ることができる他、お土産や飲食品の販売もされています。お湯のサービスや電子レンジも使用できるようです。ビジター・センターの裏手にはピクニックエリアもあり(写真B)、この周辺では、銀剣草(写真C)やママネ(写真D)といった、ハワイ固有の植物も見ることができます。
オニズカ・ビジター・センターは、マウナケア山頂へと登る道の途中にあるため、山頂ツアーでも高度に慣れるための休憩に立ち寄ることが多いようです。センターの近くには山頂にある天文施設で働く人々の宿泊施設もあります。しかし、このセンターでも標高が2800mもあり、平地に比べ酸素が薄く、気温もかなり低いので訪問者は注意しなくてはいけません。また、オニズカ・ビジター・センターまでは、ヒロからもコナからも、舗装路のハイウエイを通って行けるのですが、レンタカー会社によっては、ここまでの道での事故に付帯保険が適用されないことも留意してください。
PAINTED CHURCH
11号線をマイルマーカー104付近から160号線へ曲り、1マイルほど下って右折。暫く走った山側にセント・ベネディクト・ペインテッド・チャーチはあります。
内部が南国風の絵で彩られた、この教会の壁画は、1899年から1904年にかけて、ジョン・ベルチマン・ベルジ神父が描いたそうです。 海を見下ろす絶景のロケーションにあるこの教会には、観光客も多く訪れます。教会の敷地内で、お土産や揚げたてのマラサダを売るテントもありました。 バスから降りてきたメインランドの人たちが「みてみて、ドーナッツを売っているわよ!」と、集まっていました。
ノースコハラをAkoni Pule Hwy.で行き止まりまで走ったところに、Pololu Valley Lookoutがあります。 なぜか2つある28マイルマーカーの2つ目の少し先が展望台です。駐車場のキャパシティがとても小さいのが、困ったところです。
ここからWaipio Valley Lookoutまで舗装道路はありません。 ポロル・バレーへ降りるトレイル・ロードがあり、ガイドブックなどによると、15〜20分でビーチまで降りられるそうです。 当初、谷へ降りるつもりだったのですが、登ってきた人があまりにもドロドロの靴だったので、ちょっとためらってしまいました。 私:「あのー、どれくらいで谷まで降りられるんでしょうか」
登ってきた彼女:「(ハアハア)わたしたちは(ハアハア・・かなり息があがっているご様子)途中までしか(ハア)行ってないの」 え〜っ、途中までで、この様子じゃ・・・これからコナの宿にチェックインするのに、あんまり汚れても・・・と、いうことで次回へのお楽しみにして、今回は展望台からの写真のみです。 ポロル・バレーへ降りる道は、割合楽に降りられるようですが、蚊が多いので蚊よけスプレーを忘れずに。
PUAKO PETROGLYPHS
プアコ・ペトログリフは、プウ・ロア・ペトログリフと並んで、ハワイ州の大きなペトログリフ群の一つです。 マラマ・ペトログリフ・フィールドとか、マラマ・トレイルなどとも呼ばれているようで、トレイルの入口には「マラマ・トレイル」と書いてあります。トレイルの入口がマウナ・ラニ・リゾートの中なのですが、ビジター用の駐車場もあり、アクセスしやすいトレイルの一つになっています。
舗装路と、未舗装路で構成されたトレイルには、途中に拓本用のレプリカの展示などもありました。 レプリカの展示場だけで、帰ってしまう人も見かけましたが、本物は林の中を1kmほど歩いた中にあります。林を抜けて、ペトログリフでいっぱいの広場に出る時は、圧巻なので、ぜひ本物を見に行ってください。
ペトログリフは壊れやすいので、踏んだりしないよう、垣根ごしにペトログリフ群を見ることになります。しかし、なかには垣根のこちら側にあるペトログリフもあり、踏まないように石で囲ってあるのが、なんとなく可愛らしかったりして。 トレイルは、かなり暑いので、水や帽子などの暑さ対策も忘れずに。
ボルケーノ・ナショナルパークから25マイルほど南に、プナルウ・ブラックサンドビーチがあります。 11号線から海側に道を入るのですが、ブラックサンドビーチの標識があるので、曲がるポイントは分かりやすいでしょう。
ここは、ハワイ島一日観光のバスなども訪れる、メジャーな観光ポイントです。 駐車場も広く、トイレや売店もあるので、ハワイ島のロングドライブの休憩にもいいポイントでしょう。
溶岩が砕かれてできた黒砂の海岸はハワイ諸島では、ここハワイ島とマウイ島でしか見ることが出来ません。
プナルウ・ブラックサンドビーチは、カラパナが溶岩の海に沈んだ後では、ハワイ島で最もアクセスの良い、黒砂海岸だそうです。
また、このブラックサンドビーチは、よく海ガメを見ることのできるポイントとしても有名です。 私たちも、浜の近くで海草を食べているカメさんたちを見ることが出来ました。ハワイ州では海ガメに触ることを法で禁じていますので、甲羅干しをしているカメに乗ったりすると、竜宮城ではなく刑務所に行くことになるそうです。
QUEEN LILIUOKALANI GARDENS
バニヤン・ドライブの端にあるリリウオカラニ・ガーデンは、20世紀初頭に日系移民によって造園されました。後年、日本から寄贈された灯篭などもたくさんあります。 日本人の目から見ると、ちょっとヘンかな、と思うのですが、メインランドから来た観光客のみなさんは、日本庭園を楽しんでおられるようです。
公園の名前にもなっている、リリウオカラニ女王も、この公園に土地を寄贈したと言われています。 近年になって、かなり整備された広い庭園は、地元の人たちのお気に入りのピクニックエリアにもなっているようです。鳥居や、コイのいる池、狛犬、中国風に見える東屋などを見ながら、のんびり散歩するのにいいところでしょう。
ダウンタウン・ヒロからWaianuenue Ave.を登って右手、ヒロ病院の手前にレインボー滝へ到る、Rainbow Dr.があります。 この道を入ると、レインボー滝への駐車場はすぐです。
ここもハワイ島一日観光のツアーが必ず停まる場所のひとつらしく、ひっきりなしに大型観光バスがやってきます。 レインボー滝は、午前中がきれいにみえるので、静かに滝をみたい、という方は、朝早めに来られるといいかもしれないですね。 虹がかかる滝がみられるのも、朝のうちだそうです。
SADIE SEYMOUR BOTANICAL GARDENS
ハワイ固有の植物ももちろんありますが、あまり多くはありません。 ハワイの固有植物をみる、というよりも、美しく造園されたガーデンを楽しむという感じでしょうか。展示された多くの植物はハワイでもなじみのある植物ですが、造園のデザインがモダンでハワイでは珍しい感じもします。
ケアウホウの海を見下ろす、絶景のガーデンは安価で借りることもできます。私たちが行った日も、これから結婚式がある様子で、ガーデンは式用のセッティングがされ、教育センターからは パーティーの料理のいい匂いがしていました。
ガーデンに名前を冠されたセディ・シーモアは、KOCの設立メンバーで、彼女はコナ空港建設時に、道沿いにブーゲンビリアを植える計画をたてました。彼女のコレクションであったブーゲンビリアは、今日でもコナのハイウェイ沿いに見ることが出来ます。
KOCは、コナの環境を良くするために活動しており、隣接のヘイアウの保存や、各種の教育プログラム、活動費を得るためのスリフト・ショップの運営、地域の園芸相談まで行っています。 セディ・シーモア・ボタニカルガーデンは、11号線とKuakini Hwy.の交わる地点にあります。9時から17時まで開園。
SCENIC ROUTE, HAMAKUA COAST
ハマクア・コーストのマイルマーカー7マイル過ぎから11マイル付近まで、海沿いを平行に走る旧道は、私の好きな道です。
道幅も狭くクネクネしているのですが、トゥリートンネルになっている道は、ドライブよりも歩いてみたいくらい。 Onomea Bay(写真左)も見ることができます。このオノメア・ベイの周辺は日系移民が多く住んでいたようですが、津波によって大きな被害があった地域です。
Hawaii Tropical Botanical Gardenを過ぎ、北上すると風景は変わって牧草地になります。 海まで続く牧草地は、ワイメア付近の広大な牧場とはまた違った雰囲気で、海からそよぐ風が心地いい・・・ ハマクア・コーストに戻る手前のゼネラル・ストアでスムージーを買うのも、旧道を走る楽しみです。
ハワイ島の最南端、通称サウス・ポイントは、ハワイの最南端であるだけではなく、アメリカ合衆国の最南端でもあります。ハワイ語では「Ka Lae」、意味は「先端」とか「岬」ということのようです。
牧草地を抜ける道を、どんどん下っていくと、風力発電用の風車がいくつも建っています。風車は、錆び付いて長い間動いていないかのようにも見え、発電用というより、サウス・ポイントに置かれたオブジェのようです。周囲の木々は、強い風で横に曲がっています。この辺りは、天気が悪い日は寂しい、そして天気のいい日は、この寂しさがむしろ晴れ晴れとした気持ちになる場所です。
分かれ道を西(右)へと進むと、(東へ進むと、グリーン・サンド・ビーチ)サウス・ポイントです。現在のサウス・ポイントは、地元の人々が集う釣り場のようです。船を下ろすための機械が崖に取り付けられ、沖に向かっていくつもの釣糸が垂れています。
サウス・ポイントは、古代ハワイアンが大きな集落を作った場所の一つです。 ポリネシア人がこの地にやってきたのは、千年以上も前のことです。 南半球のポリネシアの島々から長い航海の末、初めに目にする土地がこのサウス・ポイントだったのでは、と想像すると、感慨深いものがあります。
また、この場所は、古代から大変よい漁場であったようで、篠遠博士のご著書「楽園考古学」を読むと、この地でたくさんの釣り針を発掘したことが書かれています。 荒涼としたこの場所に、古代ハワイアンが集落を作ったのも、魚がたくさん捕れたことが理由だったようです。潮の流れの速い、サウス・ポイントでは、古代ハワイアンが使った、船をつないでおくための「穴」が崖に開いています。
ハマクア・コーストを北上し、ホノカアを通り過ぎ更に、どんどん北へ進むとWAIPIO VALLEYに突き当たります。 大きくえぐられたような谷は、今でも昔の様にタロが栽培されていて、アフプアア様式の土地活用を見ることが出来ます。
谷へ下るには、四輪駆動の車で慎重に降りなくてはいけませんが、展望台から谷間を見るだけなら、普通車でも大丈夫です。ここからは、黒砂の海岸や対岸の斜面を落ちる滝をみることができます。しかし、ワイピオに水を供給している、ヒイラベの滝は見ることができません。
王家の谷と呼ばれた、ワイピオには大きなマナが存在すると信じられています。 古代ハワイのKahuna(神官)たちが集会を開いたこの地には、Paka'alana Heiauがありました。このヘイアウには大勢の生贄が捧げられたことでも有名ですが、津波によって今は跡形もありません。 この谷のどこかに、冥府への入り口が隠されている、という伝説もあります。
しかし、現在ワイピオに暮らしている人々は、全てが昔からのワイピオの住人と言うわけではないようです。 ワイピオは1946年に東海岸一帯を襲った大津波によって、大きな被害を受け、土地の住人たちはワイピオを離れていきました。 その後、1960年代から70年代にかけて、ヒッピーなどの人々がワイピオに移り住みました。現在のワイピオは多くの人種が入り混じって暮らしているそうです。 ワイピオの谷へ降りる、四輪駆動車や馬車、乗馬などのツアーが催行されています。
プナルウとナアレフの間にある、ウイッティントン・ビーチ・パークは、ホヌアポ湾に面した小さなビーチ・パークです。ハイウエイから ビーチ・パークを眺めると、壊れかけた桟橋を波が洗っているところが見えます。
ハイウエイを反れて、ビーチ・パークに下りてみると、緑に囲まれた小さな入り江に出ます。海に向かって右手に見えるのが、ハイウエイから見えた桟橋です。この桟橋は、20世紀半ばまで、さとうきびなどの海上輸送に使われていたそうです。しかし、度重なる津波の被害により、 何度も破壊され、ついに放置されることになりました。
有名な黒砂海岸、プナルウ・ブラック・サンド・ビーチも近いこの場所では、ビーチの砂は真っ黒。 一応、キャンプもできることになっているのですが、水道施設がないので、ちょっとつらいかな。
このビーチパークには、もと養魚池の池があります。私が行ったときは、見ることが出来ませんでしたが、ここでは水鳥をよく見ることができる、ということです。
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